夜明け前は一番暗い。2024年、国際政治は混迷を深めました。ウクライナ、ガザに加えシリアのアサド政権の崩壊、韓国ユン政権の瓦解、欧州の仏、独政権が揺らぐなど不確実性、複雑性が増しています。2025年は、不安と期待が交錯するトランプ2.0政権が始動します。夜明けを迎えるために、新しい国際社会の秩序を構想、構築することが不可欠との認識を深めています。
2024年のノーベル物理学賞は、現在のAIの基礎を築いた米プリンストン大学のホップフィールド名誉教授とカナダ・トロント大学のヒントン名誉教授に授与されました。化学賞はタンパク質の立体構造を予測する「AlphaFold2」を開発した英国Google DeepMindのハサビス博士とジャンパー博士に、人工タンパク質の設計に貢献した米ワシントン大学のベイカー教授に授与されました。
生理学・医学賞は遺伝子の働きを制御するマイクロRNAを発見した米マサチューセッツ大学のアンブロス教授とハーバード大学のラブカン教授に授与されました。AIによるデータ解析によりマイクロRNAと他の遺伝子の関係性を追求できれば、ゲノム治療への飛躍に貢献できます。
地方創生GLは、『社会課題を事業で解決する』をコンセプトに「Web3.0と地方創生」の調査研究事業に取組みました。DAOとNFTを地方創生の現場に、地域活性化にどのように活用できるか、研究会有志でフレームワークを準備、北海道から九州まで、その取組み主体にインタビューし理論的考察を加え2024年3月に報告書を完成、11月のシンポジュウムで発表しました。
2024年には『超高齢社会と地方創生』をテーマにした活動を開始しました。健康で長寿を希望する世界中が注目するテーマであり、SDGsや地域社会と親和性が高く、解決へ向けて多くの社会イノベーションが実現しやすい領域でもあります。
㈱日本総研、高齢社会イノベーションGの紀伊信之部長を6月例会の講師に招き「高齢化がもたらす広範な影響とビジネスオポテュニティ」に関わる熱い討議を行いました。2025年には調査研究事業を立上げる構想・企画をしていきます。関連するヘルスツーリズム、空き屋、事業承継なども取り上げていきます。
中小企業診断士の国家資格へ向けた企業診断実務指導、資格修得後の研修指導をも継続して取り組んでいます。10月に三多摩支部が主催した指導員セミナーでは、指導員に求められるスキルやノウハウについて講演し、受講者が60名を超えました。
今後とも、経営人材、経営支援人材の育成を通じて、日本の経済と社会に資する活動を推進してまいりたいと考えています。
本年もよろしくお願いします。
2025年元旦
ABE(エイ・ビー・イー)創研 代表
一般社団法人 地方創生グローカル推進機構 代表理事
阿部仁志